問いの書物 「残酷人生論:池田晶子」を読んだ
なんとなく、タイトルに
ひかれ読んでみた本、「残酷人生論:池田晶子」。
冒頭で、こう語られている。
甘くみるな
この書は懊悩の書ではない
しかしまた、慰撫の書でもない
何の書かと言うと、たんなる思考の書である
そして、著者は、こう語りかける。
考えることは、悩むことではない
わからないことは、悩まず、
わからないことは、考えれるべきだと。
そしてその考える行為が人を強くすると。
本書のあとがきの中で、
著者はこう書いている。
決して、答えの書物ではありません。
どこまでも、問いの書物です。
本書を読んでどのようにものごとを
考えるかは人それぞれ。
倫理とは、自由である。そして道徳とは、強制である
否定するも、肯定するも自由。
本書の中には、
なにか生きるヒントが込められているように、自分は感じた。
現実を現実たらしめているのは、あくまでも
概念なのである。だから、観念的なほうがよほど、
現実的だと私は思うのである。
努力とは、必ず苦しいものである。楽な努力、そんなものはない。