悩みたければ悩めばいい。「悩む力」
本屋さんでベストセラー的な扱いで並んでいて、
前々から気になっていた本、「悩む力」を読んだ。
この本、
「受験に失敗した」 とか
「夫婦間がうまくいってない」
とかそういう、悩みを解決するための本ではない。
もっと広い部分、
「生きる」
っていうことについて書いた本だと思う。
私とは何か?なぜ生きているのか?
誰もが、一度は考えることだろう。
このように考える意識のことを「自我」という。
この「自我」について、若い人には大いに悩んで欲しい、
そして悩んだ末に恐怖に打ち勝ち、横着になってもらいたい。
これが著者がこの本の中で言いたかったことなのかな。
昔は、宗教などがみんな共通のもので、
「生きる意味」とか「死ぬこと」とかは、
信仰がすべてを解決してくれた。
ある意味、楽?な時代だった。
でもいまは、そういうものがほぼない。
人は今、
広い野原に一人、置いてけぼりにされたような状況になっている。
そんな中どうすればいいのか、、、
悩めばいい。大いに悩む。
まじめに悩みぬけばそこになんらかの答えがある。。。
そして重要な点は、
「自我」というものは他者との関係のなかで初めて成立するものってこと。
もし、働く意味を考えるならそれは、
「他社からのアテンション(興味・関心)」を得ること。
そうすることで、自分が社会の中で生きていると実感できる。
そして、他者のことも素直に受け入れたほうがいい、
他者を承認することは自分が折れたことになるような気がして、
納得できないこともあるだろう、
でも他人を受け入れることは、
自分が相手を承認して、自分も相手に承認されること
である。
そういう中でどんどん自分っていうものができていくのだろう。
、、、とこの本を読んだ思ったことは、
それは、悩むことって重要なんだなってこと。
悩んでない人間は、
一見楽そうに見える。
気楽そうに見える。
でも、その分、薄い。
自我への恐怖におぼれたときにすぐに埋もれてしまう。
でもまじめに悩みぬいていれば違うと思う。
悩んだすえに、恐怖に打ち勝って生きているから。。。
そういえば、
人は人の中でしか育たない
とか
人は人の中でしか生きられない
なんて言葉があるけど、
まさにそのとおりだと思う。
他者からの関心・興味があってはじめて、
「生きる」
ってことについて実感するんだと思う。
そんなこんな、
時々、真面目に「悩んで」みようかなぁ、
ってちょっと思いました。
まっ、ハゲない程度にね。