シンプルな質問から学ぶ 『経営者に送る5つの質問:P.F.ドラッカー』を読んだ
質問がシンプルであるほど正面から答えなければならない。
時には痛みを伴う自己評価が必要となる。
『経営者に送る5つの質問:P.F.ドラッカー』を読んだ。
5つの質問とは、
・われわれのミッションは何か?
・われわれの顧客は誰か?
・顧客にとっての価値は何か?
・われわれにとっての成果は何か?
・われわれの計画は何か?
この5つの質問の解説を、
ドラッカー本人と、コトラーなどの著名な人物が書いている。
5つの質問は、
今やっていること、行っている理由、行うべきことを知るための
経営ツールだという。
そして、これに行動を伴ってこそ価値が生まれる。
問題は明日何をするかではない。
明日成果を得るために、今日何をするかである。
成果がでる、行動のための計画を
創造しなければならない。
◆われわれのミッションは何か?
ミッションには、
機会と能力と意欲が必要だという。
ミッションをいかに成果・行動に結びつけるかが重要になってくる。
世界がどう変わろうとも、人は、誇りあるものの一員たる
ことを必要とする。人生と仕事に意味を必要とする。
◆われわれの顧客は誰か?
顧客は常に変わっていく。
ニーズも変わるし、欲望も変わる。
そんな、顧客の開拓は重要なことだ。
顧客を知れば、その先にある、
価値、成果、計画の展望が見えてくる。
◆顧客にとっての価値は何か?
顧客本人にしかニーズはわからない、
顧客は正しい。
5つの質問のなかでもこの質問が
際立って重要だという。
答えを想像してはならない。
必ず、直接答えを得なければならない。
◆われわれにとっての成果は何か?
成果は、定量的に定性的にはかることができる。
この2つの評価は、どちらが大切というのではなく、
いずれも必要だという。
定性的な尺度は、変化の広がりと深さを教える。
詳細な観察、パターンの認識、機微にわたる物語が
定性的な評価である。それは生きた情報を与える。
定量的な評価には客観的な尺度がある
◆われわれの計画は何か?
目標は具体的で評価ができるものでなければならない。
計画における5つの要素は、
・廃棄
・集中
・イノベーション
・リスク
・分析
だという。
ミッションと結びつけ、
アクションプランおよび予算として具現化する。
「何をもって憶えられたいか?」を問い続けなければならない。
組織が成果をあげるには、8つの条件があるという。
それは、以下
・いち早く変化を捉える
・ミッションを定期的に見直す
・階層を排除する
・前提を鵜呑みにしない
・言葉を一貫させる
・全員がリーダーシップを共有する
・リーダーが確固たる存在である
・成果をきちんと自己評価する
本書で書かれていることは、
読み返してみると、非常にシンプルだ。
でも、実行できていない。忘れてしまっている。
そんなことのように思える。
本書に書かれていることを定期的に思い出し、
自身の仕事にも役立ていきたいと感じた。