動物の習性を巧妙に利用したトリック 「ソロモンの犬:道尾 秀介」を読んだ。
自殺するのは、正真正銘、人間だけだということです。
人間だけが自殺するんです。人間だけが自分から逃げようとするんです。
頭がいいくせに馬鹿だ。
頭がい いから馬鹿だ! 人間は馬鹿だ! 過ぎてしまったことはもう仕方がないじゃないですか。
この先どうなるかなんて誰にもわからないじゃないですか。人間はど うしてこんなに馬鹿げたことをするんだ。
すでに存在しない過去を振り返ったり、わかりもしない将来を悲観したり。
謎の喫茶店から始まるストーリー。
途中まで読んで、あぁたぶんこうなるなって、
予想してたんだけど、、、
またまた、この作者は自分をいい意味で
裏切ってくれた。
予想とはまったく違う結末だった。
物語のなかででてくるバベルの塔の話は面白い。
もともと人々は同じ1つの言葉を話していた。
シンアルの野に集まった人々は、煉瓦とアスファルトを用いて天まで届く塔をつくってシェムを高く上げ、
全地のおもてに散るのを免れようと考えた。
神はこの塔を見て、言葉が同じことが原因であると考え、人々に違う言葉を話させるようにした。
このため、彼らは混乱し、世界各地へ散っていった。
-Wikiより抜粋-
wikiから抜粋するとこんな話。
言葉の強さというものが伺える話だ。
そしてストーリーを面白くしているのが
大学の教授である間宮の存在。
人間よりも、犬やオオカミやシオマネキのほうがよっぽど利口だよ。
互いに傷つかない争いの解決方法を知っているんだから
さまざまな動物に関する
ネタがちりばめられている。
そして事件のトリックにもなる、
犬の行動についても。
ロードレーサーや犬が
好きな人はよりいっそう楽しめる作品かもしれない。
塾なんて行かないよ。あれは親に夢を売りつける、ただの商売だから