所有するのはもう古い? 「シェア〈共有〉からビジネスを生みだす新戦略」を読んだ
コラボ消費は、オンラインのソーシャルネットワークが実現するテクノロジー
や、その中での人々の行動に深く根付いている。
人々はこうしたデジタルのやりとりを通して強調することはかならずしも個人を
犠牲にすることではないことを身をもって体験し、楽しく自然にシェアできる
人間らしい行動が促されるようになった。
昔は 「もの」を所有し消費することが当たり前の「ハイパー消費経済」であった。
しかし、物があふれるようになり、供給が需要を超えるようになった現在、
同じにはならず、新たな価値観が求められるようになる。
その答えの一つが、”シェア”なのかも知れない。
NHK出版が、以前にヒットした書籍「フリー」の第2弾のようにして出版した、
本書「シェア〈共有〉からビジネスを生みだす新戦略」を読むと、
現在、起きている「シェア(共有)」の実態について豊富な事例とともに知ることができる。
海外の事例がメインなので、自身も知らないことが多く、
時代はここまで変化しているのかをいうことを知らされた。
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本書の中でシェアの種類について、大きく3つがあげられている。
それが以下。
・プロダクト=サービス・システム(PSS)
カーシェア、バイクシェア、レンタルビデオ、ファッションなど
企業が、商品を仕入れ、
それを消費者にレンタルするシェアスタイル。
おもにB2C。
昔から見られたタイプだと思う。
特に目新しくはないけど、
高級ブランド品などを貸し出すサービスなど、
貸し出す商品も時代のニーズに合わせて
進化しているっていう特徴があるかも。
・再分配市場(中古市場)
無料交換、グッズ交換、衣料品交換
これはネットの普及により、
さたに加速したタイプかも。
以前もフリマや地域掲示板などで小さな交換は、
できたかもしれないけど、
ネットの普及により、広い範囲の人々とシェアができるように
なったという特徴があるのかな。
古いものを始末するのは新しいものを買うのと同じくらい気分がいいと言う。
・コラボ的ライフスタイル
ソーシャル・レイティング(個人間融資)、農耕地シェア、
駐車場シェア、住居ホテルレンタル、近所サポート
これが今、一番新しいカタチかも。
中間する会社やネットなどを通して、
自分の”何か”を個人としてシェアできるようになった。
それはまさに、C2Cであり、
形にとらわれるものではない。
その”何か”は、自分の部屋もあれし、
通勤時の自動車の助手席や、自分のあいた時間まで多岐にわたる。
このパートの事例を読んで、
こんなものまでシェアができるのかと思いしらされた。
大勢で余剰キャパシティをリアルタイムにシェアできるプラットフォームが、インターネットなんだ
むかしは、レンタルビデオやサイクルなどに代表される
PSSが主であった。
これらがネットの普及、ソーシャルネットワークの台頭などにより、
個人と個人が簡単につながることができるようになり、
さまざまなもののシェアが可能になった。
時代は着々と進み、新たな流れを形成していく。
もちろんそれは、消費に限っても同じこと。
それらにうまく適合し、古い考えに固執しないで進み続けることが、
今を生きる人達に求められることなのかもしれない。
これからおきる消費の変化を感じ取り、
時代に乗り遅れないようにしていきたいものだなぁ。